キャスト


カンジ(カンジノリユキ)…緑川茶々
凡人主人公、初恋相手は先生といううわさがある。

マッシュ(マスヤマシュウジロウ)…天見魚
双子の弟、眼鏡のちびだがけんかは強い、常識はある。

リボン(イトダケンスケ)…土塀のちぃ坊
実家は糸田製糸工場、口下手な不思議ちゃん。

ヒデオト(ツカモトアキオ)…とりごもくまろん
優秀な兄ヒデオの弟でヒデオト、チャラ男でピアスをあけている。

ペコオ(ヨコオナルヨシ)…長里紅男爵
190cmの巨漢オカマ、つねにカマ語でくっちゃべる。

レンコ先生(ウチムラレンコ)…細水くらげ
5人の昔のクラスの担任の先生、それなりにきれい。


ユキヤ(マスヤマユキヤ)…天見魚
マッシュの双子の姉、強情ですぐに手が出る。

ナツミ…土塀のちぃ坊
ユキヤの友達で、内弁慶でかわいい女の子。






マッシュ「長楽ベイビーズーッ」

全員「バブーッバブーッ」



バスケットボールの音。

ホイッスル

全員「長楽バッドベイビーズ 第一試合 前半戦」

拍手と歓声喝采。




カンジ「…てかさ、この掛け声おかしくね?」

ヒデオト「はぁ? カンジ今それ言うの?」

マッシュ「今試合直前なんだけど」

ペコオ「マッシュの言うとおりよぉ、もうはじまんだからぁっ」

カンジ「だってさ、バブーッって…そりゃねぇだろっ!!」

ヒデオト「いいじゃん、ベイビーズなんだぜ、俺達のチーム名」

マッシュ「なんか新しい感じするじゃんなぁ」

四人「だよなぁ」「俺もそう思う」「いいじゃん」 とか色々…

カンジ「バブーッバブーッで気合入れてるチームがどこにあんだよっ!!」

四人「ここにあんだよ」

カンジ「あーっ!! あったまきた、レンコ先生、この掛け声どう思うよっ!?」

レンコ「先生はぁ、いいと思うな」

マッシュ「よーし、しまっていくぞーっ!!」

四人「おーっ!!」

カンジ「あーっ、いいよいいよ、バブーッでいいよ… つーか俺がキャプテンじゃないのかよ…いいよいいよ…」



ホイッスルがなる。



リボン「 負 け た 」

マッシュ「何リボン、一番最初のせりふがそれなのっ!?」

ヒデオト「いいじゃんか、どうせ事実だし」

ペコオ「やっぱツカニイの時代とは違うのよぉ」

マッシュ「だよなぁ、俺達もミニバス時代は強かったのにさ」

リボン「所詮趣味でやってるし」

マッシュ「え、お前そういうキャラっ?!」

カンジ「とりあえず、ツカニイの店行こうぜ、もー疲れた」

ペコオ「賛成、あ、カンジ、レンコ先生はどうすんのよ」

カンジ「あ、そうだな、一応誘ってくるわ」

ヒデオト「じゃあ先に兄貴んとこ行ってるから」

四人「じゃあな」「あとでね」「早くしろよ」 とか色々…







カンジ「レンコ先生っ」

レンコ「ん、あらカンジくん、お疲れ様」

カンジ「試合見に来てくれてありがとう」

レンコ「ありがとうございますでしょ?」

カンジ「あ、ありがとうございますっ」

レンコ「ちゃんと敬語は使えるようにしないと駄目よ」

カンジ「はーい、先生もいきませんか、ヒデオトの兄貴のやってる店」

レンコ「キャットね、…先生、今日は遠慮するわ、ちょっと考えごとがあってね…また、誘ってね」

カンジ「そっか…じゃあ、また明日」

レンコ「さようなら」









喫茶店のドアが開く。



ペコオ「遅かったじゃない」

リボン「先生どこにいた?」

カンジ「体育館の裏、女子のテニス部が練習してるの見てた ヒデオト、ジュースとって」

ヒデオト「何にする?」

カンジ「俺メロンソーダ」

マッシュ「俺カルピスおかわり」

ペコオ「何よあんた、炭酸飲めないの? だっさ」

マッシュ「うるせぇオカマ」

ペコオ「何ですって、このキノコ野郎っ!!」

ヒデオト「どう頑張ってもオカマの負けだね、はいカルピス」

カンジ「あれ、ツカニイは?」

ヒデオト「俺に店番おしつけて、でかけた」

カンジ「ふーん」

リボン「なんで先生こないの?」

カンジ「なんか悩んでるらしくてさ、今日は遠慮するって」

マッシュ「何それ」

カンジ「わかんないけど、テニスコートのほうぼんやり見ちゃってさ、おかしかったんだよね」

リボン「そうなんだ」

ペコオ「女の悩みね、わかるわぁ」

ヒデオト「俺達で、解決してやりたくない?」

マッシュ「一応恩師だしな」

リボン「バッドだな」

ペコオ「ちょっと何シカトぶっこいてんのよ、このクソチビどもっ!!」

マッシュ「てめぇがうすらでかなだけだろ、オカマ」

ペコオ「なんですってぇ…っ!!」

カンジ「よーし、長楽バッドベイビースの出番だ」


リボン「説明しよう、長楽バッドベイビースとは、バスケチーム長楽ベイビースの裏の顔であり、クールにバッドに仕事をこなす、ちまたで有名な、いかした何でも屋集団だっ!!」 ←低めの声で (笑)


ヒデオト「今の声は…何?」



喫茶店のドアが開く。

靴音がする。



ユキヤ「あたしそんな集団聞いたことなんだけど」

カンジ「マスヤマユキヤ…っ!?」

ヒデオト「い、今のどこまで聞いた?」

ユキヤ「クールにバッドになんたらってとこから、何、その前もあるの?」

ヒデオト「な、ないない」

リボン「長い髪の毛るんぱっぱ…」

ユキヤ「あ…またやってる、ねぇなんでいつもこの子、あたしの髪の毛にリボン結んで小躍りしてんの?」

カンジ「かわいそうな人なんだよ」

ヒデオト「何リボンをかわいそうぶってんだ、お前は」

ユキヤ「ところでヒデオト、うちの馬鹿弟はどこにいるの?」

ヒデオト「あぁ、ヒロシね」

マッシュ「ちげぇよっ、誰だよソレ!!」

ペコオ「いいじゃない、ヒロシもタカシも変わりはしないわ」

マッシュ「どれも本名じゃねぇよ、オカマっ!!」

ペコオ「なんですってぇ…っ」

ユキヤ「うるさいわねぇ」



ドスッ 


リボン「みぞおちだ」

カンジ「マッシュ、ユキヤの手で逝ったね」

ペコオ「いい気味だわ、ありがとうユキヤ」

ユキヤ「別にオカマのためじゃないわ」

ペコオ「こんの双子、そろってムカつくわぁっ!!」

ヒデオト「何、マッシュにようがあったんじゃないの?」

ユキヤ「違うの、今日はカンジにようがあってね」

カンジ「俺?」

ユキヤ「もうすぐくるから」




喫茶店のドアの開く音

誰かが入ってくる。



ナツミ「……ユキ」

ユキヤ「ナツミ、こっちこっち」

ペコオ「あれって、カサイナツミじゃないの」

ヒデオト「うちの学校では秋葉系のアイドル、萌えのナッコちゃんだろ」

カンジ「くわしいね、ヒデオト」

ヒデオト「一応俺、チャラ男だし」

カンジ「自慢にならねぇな」

ペコオ「あんなかわいい子が、あのムカつく双子の片割れの友達だったのね」

ユキヤ「ほらナツミ、早くしなって」

ナツミ「か、カンジくん…っ」

カンジ「お、俺?」


ナツミ「これ、読んでくださいっ」

ユキヤ「よし、頑張ったナツミ」



ナツミが走って出て行く。




カンジ「あ、あの…」


ユキヤ「あー、ナツミったらいっちゃったよ、じゃあ弟よろしくねっ」



ユキヤがナツミを追いかける。




ヒデオト「マッシュ、マッシュおきろっ」

マッシュ「な、何だよ…、いてて…」

ペコオ「これって…」

リボン「もしかして…」




四人「カンジにラブレターっ!!」




カンジ「な、なにがどうなってんだーっ!!」 ←エコー






リボン「長楽バッドベイビーズ、ハーフタイムに続きますっ!!」

マッシュ「マジでお前誰キャラだよっ!?」



2005.12.22 sakana.a